
英語を学んでいると、「見る」と訳される「look」「see」「watch」の違いに戸惑うことがよくあります。どれも一見似ていますが、使い方や意味のニュアンスが異なります。それぞれの単語には固有の特徴があり、適切に使い分けることで、より正確で自然な英語を話せるようになります。
この解説では、「look」「see」「watch」の意味の違い、使い方、そして各単語に対して3つずつ例文を紹介します。
see:自然に見える・視界に入るもの
「see」は、目を開けていれば自然に見えるものや状況に使われます。特に意識しなくても視界に入るものや、一瞬で知覚するようなものに対して用いられます。言い換えれば、「見る」というよりも「目に入る」「気づく」というニュアンスに近い単語です。
また、「see」には「会う」や「理解する」といった意味もありますが、ここでは「見る」という意味に絞って解説します。
例: I saw a cat sitting on the roof.(屋根の上に猫が座っているのが見えました。)
例:Can you see the rainbow over there? (あそこに虹が見える?)
例:When I opened the window, I saw snow falling.(窓を開けたとき、雪が降っているのが見えました。)
このように、「see」は自然に視界に入ってくるもの、または目にしたという事実を伝える場面で使います。
look:意識的に視線を向ける
「look」は、自分の意志で視線を何かに向ける動作を表します。「look」単体では「見る」という意味になりますが、ほとんどの場合は「at」とセットで「look at ~」の形で使われ、何か特定の対象を見るという意味になります。
この単語には、「見る」という行動に意識が向いているという特徴があります。つまり、受動的ではなく能動的に「見る」ことを表します。
例:Look at that bird flying across the sky.(空を横切って飛んでいるあの鳥を見て。)
例:He looked at me and said nothing.(彼は私を見て、何も言わなかった。)
例:Please look at this document before the meeting.(会議の前にこの資料を見てください。)
これらの例にあるように、「look」は特定の対象に意識的に視線を向けるときに使われます。注意や関心を持って見る場面にふさわしい表現です。
watch:動きや変化を注意深く見る
「watch」は、何かの動きや変化に注意を払いながら見ることを意味します。つまり、ただ視線を向けるだけではなく、ある程度の時間をかけて観察したり、見守ったりするというニュアンスがあります。
映画、テレビ、試合などのように時間の経過とともに内容が進行していくものに対して「watch」が使われます。また、子どもの様子を見守るような状況でも使われることがあります。
例:We watched a movie together last night.(私たちは昨晩一緒に映画を観ました。)
例:She is watching her baby sleep.(彼女は赤ちゃんが眠っているのを見守っています。)
例: I love watching the waves crash against the rocks. (波が岩に打ち寄せるのを見るのが好きです。)
このように、「watch」は動きや変化を含むものを、集中して視覚的に追いかける場面で使われます。瞬間的な視覚ではなく、ある程度の持続的な行為です。
よくある間違いとその理由
英語学習者にとって、「look」「see」「watch」の使い分けは混乱しやすいため、誤用もよく見られます。以下はよくある誤りと、その修正例です。
まず、「美術館で絵画を観た」と言いたいときに、「I watched a painting in the museum」と言うのは誤りです。絵画は動かないものなので、「watch」ではなく「look at」を使い、「I looked at a painting in the museum」と言うのが正解です。
次に、「Look that building!」という表現も間違いです。この場合、「look」には「at」が必要なので、「Look at that building!」が正しい言い方です。
また、「I saw TV last night」と言うと少し不自然です。テレビ番組のように動きがあるものには「watch」を使うのが適切なので、「I watched TV last night」と表現するのが自然な英語になります。
まとめ:ネイティブはこう使う!“look / see / watch”の使い方の違いをマスターしよう
「look」「see」「watch」はすべて「見る」と訳されますが、その意味と使い方には明確な違いがあります。「see」は、自然に目に入ってくるものを指し、意識しなくても視界に入るような対象に使われます。「look」は、特定の方向やものに意識的に視線を向ける行為を表します。「watch」は、動きのあるものや変化するものを集中して見続けるという意味で使われます。これらの単語の違いを理解することは、英語を正確に使いこなすための第一歩です。日常の英語表現の中で、少しずつ使い分けを意識することで、自然な会話力が身についていきます。
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