
英語を学んでいると、「意味は似ているのに使い方が違う」という単語にしばしば出会います。その代表的なものが、「raise」と「rise」です。どちらも「上がる」や「上げる」といったニュアンスを持っていますが、実際には使い方に明確な違いがあり、文法的にも使い分ける必要があります。
この2つの単語の違いを一言で言えば、「raiseは他動詞」「riseは自動詞」という点に集約されます。つまり、「raise」は何かを上げるという能動的な動作を示し、必ず目的語を取ります。一方、「rise」は何かが自然に、あるいは自力で上がる動作を表し、目的語を取りません。
今回はスピーキング特化型のオンライン留学サービスを提供する「Speaking Success System」(SSS)が、「raise」と「rise」の違いをテーマにお届けしていきますので、ぜひご覧ください。
「raise」の意味と使い方
「raise」は他動詞です。つまり、誰かが何かを「上げる」「高める」「育てる」「提起する」などの行為をするときに使われる動詞です。使うときには必ず「何を上げるのか」という目的語が必要です。自分が動作の主体となって何かに働きかけるイメージです。
たとえば、「手を挙げる」「給料を上げる」「子どもを育てる」「問題を提起する」など、対象がある行動に使われます。
以下に例文を挙げながら使い方を見ていきましょう。
例:She raised her hand to ask a question. (彼女は質問するために手を挙げた。)
この場合、「her hand」が目的語です。「raise」は何かを物理的に上げる動作に使われています。
例:The company raised the salary for all employees. (その会社はすべての従業員の給料を引き上げた。)
「salary(給料)」が目的語で、会社が能動的に給料を上げたことを示しています。
例:He raised three children on his own. (彼は3人の子どもを一人で育て上げた。)
この文では「育てる」という意味での「raise」が使われています。人や動物などを育てるときにもこの単語を使います。
例:They raised an important question during the discussion. (彼らは議論の中で重要な疑問を提起した。)
抽象的な対象(question=質問、疑問)に対しても「raise」は使われます。「問題を持ち上げる=取り上げる」と覚えるとイメージしやすいです。
「raise」はこのように、常に「何かを上げる・変化させる」対象がある点がポイントです。文を作るときは、必ず目的語を入れ忘れないようにしましょう。
「rise」の意味と使い方
対照的に、「rise」は自動詞です。つまり、主語自身が自然に、または自ら上がる・昇るという動きを表すときに使われます。目的語を取らないため、文の構造もシンプルになります。
例えば、太陽が昇る、価格が上がる、人が立ち上がるといった状況では、上げる主体は存在せず、主語が勝手に動いている(あるいは自然にそうなっている)状態を表します。
以下の例文で詳しく見てみましょう。
例:The sun rises in the east. (太陽は東から昇る。)
「sun(太陽)」が主語で、自ら昇っていく自然現象です。誰かが太陽を”上げて”いるわけではないので、「rise」が使われます。
例:Prices rose sharply after the announcement. (その発表の後、価格が急激に上昇した。)
ここでも価格が自然に、あるいは市場の影響で上がっている状態を表しており、「rise」が適切です。
例:He rose from his seat when the teacher entered. (先生が入ってきたとき、彼は席を立った。)
この場合、「彼」が自分の意志で立ち上がったことを表しています。「立ち上がる」という動作も「rise」を使います。
例:Smoke rose from the chimney into the sky. (煙が煙突から空へと立ち上っていった。)
煙が自然に上昇していく様子を描写しており、目的語なしで「rise」が使われています。
このように、「rise」は主語が自ら上がる動作・変化に使われ、他動詞のように「何を」という目的語を必要としません。
自動詞と他動詞の違いを理解して「raise」と「rise」を使い分けよう
「raise」と「rise」の違いを理解するには、「目的語があるかどうか」で見分けるのがもっとも簡単で確実な方法です。たとえば、「子どもを育てる」という場合は「raise children」のように目的語があるので「raise」を使いますが、「太陽が昇る」「価格が上がる」のように、主語自身が変化する場合には「rise」を使います。
また、過去形や過去分詞もそれぞれ違う形になるので、併せて覚えておくと便利です。「raise」の過去形と過去分詞は「raised」ですが、「rise」は不規則変化で「rose(過去形)」「risen(過去分詞)」となります。
たとえば、
She raised her hand.(彼女は手を挙げた)
The sun rose at 6 a.m.(太陽は午前6時に昇った)
似ているようで文の構造も異なり、使う文法も変わってきます。だからこそ、「意味」だけでなく「文法的な性質」まで意識して学習することが重要なのです。
まとめ:「raise」と「rise」の違いは?自動詞と他動詞の使い方を紹介!
英語学習では、単語の意味を覚えるだけではなく、「その単語がどのような文法的特徴を持っているか」まで理解することが非常に重要です。「raise」と「rise」はまさにその典型で、似ているけれど文法が異なるからこそ、使い分けに注意が必要な単語です。
英語は、語順や目的語の有無によって意味が大きく変わる言語です。そのため、「自動詞」と「他動詞」の違いを理解することは、語彙力を正しく活かすための土台となります。
今回ご紹介したように、「raise」は他動詞で何かを上げる動作、「rise」は自動詞で何かが自然に上がる状態を表すという違いを覚えておけば、英文を作るときにも迷わず正しい形を選べるようになります。
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